【光佳染織】森田空美さんの「30年きもの」にも選ばれた魅力とは【工房紹介】

染織めぐり ∼さんち・作家紹介∼

”本当に着てほしいキモノ”があります

光佳染織さんの綾織りの着物

着物好きな方なら、自分で色柄を選んで自分だけのオリジナルきものや帯をつくってみたいと考えたことが一度はあるはず。

あなたのため”だけ”に、染められて織られた着物があったとしたら生涯愛せる特別な一着になることは間違いありません。

お誂えのものづくりでは、着たい人と作り手の熱い想いが結合して作品が完成します。

草木染めで手織り、素材選びから用いる道具、着た時の姿までと細部までこだわり抜いた作家によって、自分だけの着物(帯)が出来上がるとしたら‥。

そんな希望を叶えてくれる工房が長野県松本市にあります。

【光佳染織】
長野県松本市にある横内佳代子さんと代島光子さんによる工房(2001年~)。

工房内にて草木染による染色から手織りまでを一貫制作。

生み出される作品には、技術力と色彩センスに裏打ちされた完成度の高さがあり飽きがこない魅力があります。

森田空美さんの「30年きもの、”永く愛せる”この一枚」にも選出されていることからも
おふたりの作品がいかに現代の着物シーンにマッチしているかがわかります。

和樂ムック 森田空美の「きもの塾」 小学館 

代表作ともいえる白の綾織きものが36∼37・39ページに。
66∼67ページに吉野格子の帯が掲載されています。

そんな光佳染織さんに2021年9月お越しいただける機会をいただきました。

特別展の日程は

今回は貴重なご縁から当店「きものKUREHA」にて受注会を行う運びとなりました。
会期中は横内さんにお越しいただいております。

数多くの織見本を前に
作家さんと「あなたの理想の織きもの(帯)について」話してみませんか。

特別展『光佳染織』

と き:
2021年9月4日(土)・5日(日)
        
ところ:
きものKUREHA店内
長野県茅野市ちの3502-1ベルビア2F

光佳染織さんとの出会い

きもの屋そねはら本店のある岡谷市は、かつて製糸業で栄えた歴史があります。

そんな歴史ある街の呉服店として

「岡谷の糸でオリジナルのものづくりがしたい」

との思いから「宮坂製糸」さんに協力をお願いし「岡谷シルクのオリジナル御召」などを制作してきました。

【宮坂製糸所】
昭和3年の創業、岡谷に残る最後の製糸所。
日本で唯一、座繰りと呼ばれる手作業での生糸生産を行う。
座繰りによる糸は、生糸の太さに適度な‟むら”が生まれることでしわになりにくく、発色が良い特徴がある。
また、繭から手で引かれた糸には機械にはないしなやかさと艶感が生まれる。

そして岡谷シルクでのモノづくりを重ねていくにつれて次第に思いは発展し、

『岡谷シルクでお客様の要望をとりいれた「お誂え」をつくりたい』

と考えるようになりました。
しかし、お客様の希望を作品にするためには優れた技術と幅広い表現力が必要になります。

また、出来る限りこの「長野県内でモノづくりをしたい」との思いもあったため、お願いできる作家さんはいないものかと悩んでいたところ‥。

奇跡的に光佳染織の横内さんとの出会いがあり、作品づくりのお話を聞き、工房見学の機会をいただいたのです。

長野県松本での草木染めと手織り‥。
作品の色彩にほれぼれとし、織りによる表現力の高さを拝見し‥。

「岡谷シルクでのオリジナル着物を制作してほしい!」と受注会をお願いしたのです。

お客様のご要望を伺ってから「草木染め→手織り→お仕立て」と制作に入る完全受注生産のため納期は約1年待ちとなってしまいます。

完成までお時間をいただくにも関わらず、2016年に開催しました受注会ではたくさんのご依頼をいただきました。

「お客様の理想×地元岡谷の絹×光佳染織さん」

そんな格別なものづくりに「つなぐ役割」として関われることに呉服業としての喜びを感じます。

光佳染織さんの染織

2021年9月展のために、工房を改めて見学させていただきましたので、伺った体験をもとに光佳染織さんの作品の魅力を紹介します。

かつての民藝運動やクラフトの盛んな町としても知られる松本。

光佳染織のおふたりも手仕事のうつわや手ぬぐいが大好きとのこと。

特に手ぬぐいは機織りの際にも汗を拭いたり膝にかけたりと欠かせないのだとか。

歴史ある松本市の閑静な街並みの中に光佳染織さんの工房はありました。

お2人の特徴のひとつは、その多彩な織りにあります。

【綾織・しずはた織・織十字・横吉野(メガネ織)・花織・吉野格子・刺子織・ロートン織】
など幅広い手織りの技法で作品づくりをします。

早速、膨大な織り見本を見せていただきました。

都会的な格子柄から、民藝的な縞柄、可愛らしい花織まで
その表現力の幅広さに驚かされます。

草木染めの味わい深い色が、織の魅力を何倍も引き立たせています。

注文がない限りは、同じ作品を2度織ることはほぼないという。

その技術の幅広さに驚いたのですが、工房立ち上げ当初はもっと織りの種類が多かったそうです。

2001年に立ち上げた工房は、今年(2021年)で20周年を迎えます。

歴を重ねるにあたって、常にキモノを着る方の求めることを重視してきたといいます。

着用ニーズの変化に伴って織柄は厳選され技術がさらに高まっていく。

会話の中からおふたりが染織家として打ち込んできた歴史が感じられました。

光佳染織さんの作品

厳選された手引き糸

草木染による染色

そして多彩な手織り

徹底された光佳染織さんの作品の極々一部を紹介いたします。

代表策はやはり「綾織り」のきものでしょうか。

8枚綜絖(そうこう)による一見シンプルでありながら複雑な地紋。

綜絖とは、ヨコ糸を通す口をつくるためにタテ糸を上下させる機の部品名。
綜絖の枚数が増えるほど、踏むペダルの数も増え織りの難易度は上がります。

主に矢車(やしゃ)や渋木(しぶき)といった草木による繊細な色の表現。

手と自然の温もりを感じる着物は、永く着るほどに体に馴染みます。

光佳染織さんの草木染による綾織り着物。帯他小物はスタッフ私物。

肩から袖にかけてのライン。裾と膝上にあたる位置に、間隔の広い格子が配されたデザイン。

実際に人が着たときに、いかに美しくみえるか。

平面で着物は織られますが、丸みのある人の体に当てた最終地点まで考え抜かれています。

下の画像は、花織(左)とメガネ織(右)の帯。
草木の色彩と手織りの味わいが特徴の名古屋帯も人気があります。

波打つような独特の光沢がある柞蚕糸(サクサン)を使用した織見本。

細やかな美しい織柄(下写真黒)から
艶やかな光沢の格子柄(下写真白)。

光佳染織さんの草木染による「白色系」の表現には、糸の艶感もあいまって特別な存在感が生まれています。

光佳染織さんのこだわり【糸】

こだわりは「糸」の選択にも表れています。

生糸・玉糸・柞蚕と作品に合わせて糸の質感を選ぶのですが、
光佳染織さんは「座繰り」と呼ばれる繭から手作業でていねいに引かれた【手引き糸】にこだわります。

なぜ手引きか。
機械で引かれた糸はテンション(張り)がかかるためストレートになる。

反対に、手で引かれた糸には独特の”ゆらぎ”が生まれる。

このゆらぎが、糸の光沢を生み、織り上がったときの絹の味わいにつながるのです。

「絹を扱うので絹糸の持ち味を活かした制作をしたい」という横内さん。

妥協のないモノづくりが、最終的な作品の完成度につながっています。

作品によって、生糸・玉糸・柞蚕(タッサーシルク)を使い分ける。

窓の外には草木染された糸が風を受けていました。

光佳染織さんのこだわり【色】

光佳染織さんの着物・帯すべてが工房内にて草木染された糸で織り上げられます。

原材料と染め出される色についてお話を伺いました。

光佳染織さんのこだわり【機】

工房の機場はこんな様子でした。

写真右手前の機は、100年モノで奄美大島で大島紬を織っていた機を移設したとのこと。
どっしりとしていて生地にゆがみが出ないという。

実際に機を動かして説明してくださる横内佳代子さん

光佳染織さんの作品をつくりあげる”機”にも妥協がありません。

織物は、張った経糸(たていと)に緯糸(よこいと)を通して手前に打ち込んでいきます。

機のなかでこの”打ち込む”部品を筬(おさ)と呼ぶのですが、現在、ステンレス素材の「金筬」が主流となっております。

そんな中で光佳染織さんは、昔の手織で用いられていた「竹筬」を使用している。

なぜ「竹筬」か。
自然のしなりがある竹筬では織り上がった生地の風合いが違ってくるという。

また、経糸の”擦れ”が出にくく、紬糸や玉糸などの節がある糸の引っ掛かりが少なくなる。

軽くて扱いやすい竹筬は、織り手の”動き”にも直結し作品の完成度に影響してくると想像できます。

しかし、この「竹筬」は制作に特別な技術を要し、制作者が途絶えてしまっているのです。

「日本竹筬技術保存研究会」という団体が技術の継承に努めているのが現状。

そんな貴重な「竹筬」にこだわって使用していることからも、光佳染織さんの作品の質に徹底的に向き合う姿勢がうかがえます。

光佳染織さんの着物・帯をコーディネイト

光佳染織さんで制作いただいた着物・帯をコーディネイトしてみました。

光佳染織さん綾織り着物に和染紅型の帯
藍染御召に光佳染織さんの刺子織の帯

「当店のある長野県地元の作家さんということもあり、染めから織りまで一貫工程の顔の見えるものづくりで、こだわりの手しごとに包まれる感覚が素晴らしい」
と話す、きもの屋そねはら本店店長。

絹糸選びから道具選び、染め、織り、最終的な着姿まで神経の行き届いたものづくり。

特別のお誂え体験を

特別展では、光佳染織の横内さんと直接のコミュニケーションから「お誂え」が可能です。

宮坂製糸さんの岡谷シルクによる、あなただけの染織作品。

お客様のお言葉から直接に、光佳染織さんが草木染による色出しにはいります。

着物づくりにお客様自身が加わることで生まれる特別感を是非ご経験ください。

「すごいお値段になってしまうのでは?」と思われるかもしれませんが決してそんなことはなく、満足度と価格の差に驚かれる方も多いのではと思います。

詳しくは下の方法にてお問い合わせくださいませ。

永く愛せる、あなただけの一着を。

ご予約・お問合せはこちらから

特別展『光佳染織』

と き:
2021年9月4日(土)・5日(日)
        
ところ:
きものKUREHA店内
長野県茅野市ちの3502-1ベルビア2F

ご予約・お問合せは
お電話:0266-75-2908
メール:mail@k-kureha.com
またはLINEよりお待ちしております。

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【アクセス】
きものKUREHA
長野県茅野市ちの3502-1ベルビア2F
10:00~19:00
木曜定休

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